東芝府中33-18サントリー

トーナメントのもう一つの山を登ってきたのは同じ府中のサントリーであった。12月の味スタの府中ダービーでは力の差が見える試合だったし、このトーナメントも、NECトヨタ東芝側の山に入って、単純に組み合わせに恵まれてここまで来たのかな、という風に試合観戦に臨んだものの、結構決勝にはふさわしい試合だった。前半は東芝が、後半がサントリーが風上に立ったということもあったのだけれど、33-6で引き離してからの、後半20分あたりのサントリーのパスでつなぐ猛攻撃には目が離せない展開となった。単調だなと思わせておきながら、意外なところで防御の合間を抜いていったりしていて。前半で取っていた東芝のトライがもう少し少なかったら、逆転を視野に入れた反撃をもう少し早い段階から仕掛けていたのではないか。
最近ラグマガ3月号のトップリーグ総括座談会という記事(大友信彦&藤島大村上晃一)を読んで、なるほどと印象に残っていたこと。それは「東芝の弱点を突くのであれば、早いパスでつないで相手のディフェンスを崩していく」ということではないかなということだ。今季は私はvsサントリーNEC神鋼戦しか観ていないので何ともいえないのですが、3〜4年ぐらい前の強かった(ウェールズに勝ったりした頃の)時期を目標にして強化できるサントリーが一番近いんじゃないかな?と。しかもそこで関東学院のエース有賀剛が入ってくるらしい、というニュースが入ってきた。有賀も大学ラグビーで私が注目していた選手の一人だったこともあり、今日は”うなぎステップ”小野澤のいるサントリーのバックスラインに、有賀が入ったらどんなふうにボールが動くのだろう?なんていうことも考えながら見ていました。1年目でいきなりレギュラーを取れるかどうかは分からないけれど、来季は注目間違いナシです。
しかし、今季でMS杯は終わってしまうのかー。来期はトップリーグが14チームになって、いろんなカードが見られるのは楽しみなのですが、個人的には東芝vsNECとか、東芝vsサントリーあたりのカードが1シーズンで確実に2回ぐらい観られるような組み合わせのほうが理想のような気がする。トヨタなんかももう少し秩父宮で試合をやってほしい。社会人ラグビーのレベルアップとはいうけれど、ある程度レベルの近いチームが、試合を行うことでお互いの手の内を少しずつ見せ合うことが、強化につながっていくのではないのかな。(まぁ東芝サントリーはホームグラウンドが近いから公式戦のみに頼らずにそうすることは可能だけれど。)MS杯に代わって来季はどうなるのか、いろいろと気になります。